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SEJ 日本のエネルギーを考える会

SEJだより 第2号 新型コロナウイルスの問題を通して 地球温暖化を考える


カテゴリ:  エネルギー » 地球温暖化    2020-3-25 8:00   閲覧 (2524)


新型コロナウィルス感染が武漢から顕在化し始め、2020年1月から中国を始め日本など世界各国に広まり、各国が具体的な感染防止策に取り組んでいる。2019年の秋に台風が日本を襲い大きな被害をもたらしたが、この種の災害の遠因が地球温暖化によるものか否かの認識のずれがある。また世界各国が自国に直接責任が降り掛からないので主体的な対応をしないという背景があり、新型コロナウィルス感染対策のように各国で一致した対策がとりにくい。

1.地球温暖化論議


資料 IPCC気候変動2013自然科学的根拠技術要約」、資料◆峙ぞ歡 異常気象レポート2014」、資料「地球温暖化疑惑批判」では、温室効果ガスの排出による人為的な温暖化や、それによって生ずるとされる異常気象などの議論はおよそ以下のとおり。













温暖化による気温の上昇は 、図の赤線で進み、2100年には約4℃上昇としている。しかし、一部の専門家は青線のように進み温度上昇は0.5℃程度としている(図)。


温暖化による異常気象は、極端な気温の頻度と極端な気温、極端な降水現象と強度、平均降水量など。
温暖化の影響の小さい異常気象は、人為的影響による熱帯低気圧(台風)の活動度の変化、干ばつリスク、21 世紀中の数十cm を超える海面水位上昇など。なお、気象庁の検討では日本では強い台風の頻度が高まったとは言えないとしている(図)


地球温暖化懐疑論への批判
IPCC報告書では、様々な対立する意見が検討され続けており、その上で、現時点においてもっとも状況をよく説明できる仮説として、その確からしさに関する定量的な議論と共に紹介さ れている。その観点から地球温暖化が進んでいるとの主張への懐疑論に対して《◆既存の知見や観測データを誤解、◆十分に考慮されているのに考慮していないと批判、◆定量的評価が進んでいる事項に定性的な言説で否定、◆不確かさを含めた科学的理解が進んでいるのに不確かさを強調、◆問題となる現象の時間的及び空間的スケールの取違いなど》と批判している。
IPCCは地球温暖化を炭酸ガスの排出に原因が有るとの立場を取っており、それ以外の論を完全にではないが否定しているので、IPCCの主張だけを正しいと鵜のみにすることには注意が必要であろう。
以上の温暖化論議から、地球温暖化はまだ多くの国で目前に迫る危機とは捉えられておらず、潜在化していると言えよう。地球温暖化が顕在化しているとの認識が広く行き渡らない背景もあり、先進国と開発途上国とのせめぎ合いがCOPで行われ、自国第一主義に押しやられて政治問題となり、地球温暖化に対して一致した方針を打ち出せていないと言えよう。



2.地球温暖化対策の見通しはある
地球温暖化の原因とされるCO2などの温室効果ガスの削減についてはIOJだよりでも何度も取り上げているが、最近の評価では世界各国が一致して取り組めば図に示すように今後排出量は横ばいになるという評価がある(青線)。




そのためにはWEO2019 では、エネルギー効率、再生可能エネルギーの導入、燃料の変更、原子力、CO2の貯蔵などが必要としているが不可能ではないであろう。



まとめ
新型コロナウィルスの感染拡大という目前の顕在化した危機に対しては世界が必死になって取り組んでいる。しかし、一方、地球温暖化が原因で異常気象で発生するかを含めて、地球温暖化そのものを否定するもの、或いは肯定する議論が、世界中でなされてきている。しかし、ひとたびこれが現実になれば、世界が一体となって取り組む必要があり、また長期の期間も要し、顕在化してから対策をとるのでは遅すぎる。
日本の経済成長時代には地球温暖化という言葉はなく話題にもならなかった。最近は世界で起きている事象、国際紛争・テロ事件・移民・疫病の感染拡大情報などが瞬時に世界を駆け巡る時代となった。こと地球温暖化が顕在化したと目される事象、つまり北極や南極の氷の融解や過去に記録のない豪雨や大火や洪水といった画像をいとも簡単に世界中で見られる。
まずはIPCCの主張が正しいものとして、将来の顕在化するあろう異常気象の原因とされる地球温暖化を抑止するために、透視的なリスク管理手法を使い、予防原則に基づき自らが既に持っている原子力技術や人材や原発などの資産を有効利用するという明確な方針を打ち出してはどうだろうか。そのためには、以前からIOJが言い続けて来た「原子力の利用がエネルギー自給率の向上し、国家の存立を安定化することに役立つ」という観点からの対策も考えてほしい。

資料IPCC気候変動2013自然科学的根拠 技術要約:
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ipcc/ar5/ipcc_ar5_wg1_ts_jpn.pdf
資料◆気象庁 異常気象レポート2014
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/climate_change/2014/pdf/2014_summary.pdf
資料C狼絏甲伐讐疑論批判:
www.cneas.tohoku.ac.jp/labs/china/asuka/_src/sc362/all.pdf

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